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五代友厚 連続テレビ小説は朝の大河ドラマ、ヒロインの精神的支柱に脚光 [人物]

 現在放送中のNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主人公白岡あさは、明治の女性実業家広岡浅子をモデルに、その生涯をドラマ化したものだ。浅子の嫁ぎ先加島屋が大阪であったことから、当時大阪経済の中心人物であった薩摩出身の五代友厚との関係も描かれる予定だという。そのため、番組開始前の8月には、二人の功績を展示紹介する企画展がすでにスタートしている。(1)

 慶応元年(1865年)に薩摩藩が国法を無視して英国へ送り出した若き留学生たち、いわゆる薩摩スチューデントの引率役であり外交使節であったのが五代才助、後の友厚である。五代は使節として、欧州各国の視察と最新鋭の銃器と弾薬、紡績機械の購入、更に貿易商社の調印などに関わった。

 維新後、大名貸による藩の負債がほぼ消滅し大打撃を受けた大阪を復興するため、大阪商法会議所(後の大阪商工会議所)を設立。その初代会長に着任し、以後の生涯を大阪の発展のために尽くした。

 五代が現在も大阪経済界から尊敬されるのは、その貢献が決して私欲のためではなかったからだ。彼の死後、整理された書簡のほとんどが借金の申し出と返済不能に対する弁明書であった。自らの財閥をつくることもしなかった五代に残されていたものは負債だけであった。

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『五代と浅子、史実としては深い関わりがあったというわけではないようだ』

 ドラマの原作である古川智映子著「小説 土佐堀川」の中でも、五代と浅子のエピソードは、偶然の出会いから浅子が励まされるという一瞬の出来事として語られているだけである。基盤を大阪とし、同じ時期に炭鉱開発も行っていた二人だけに、顔を合わせるということは幾度もあったことと思われる。しかし、歴史として特筆すべき出来事がなかったのは少々残念だ。

 維新以降、常に大阪経済の先頭に立ってきた五代を、浅子が尊敬の眼差しを持って見ていなかったわけがない。それゆえ、物語の中で二人がどのように関係してゆくのか今から楽しみである。

 最後に全くの余談ではあるが、浅子は晩年の大正三年、「女性の向上」を目的としたセミナーを主催している。その参加者の中に、「花子とアン」の主人公安東はなのモデルとなった安中はな(村岡花子)がいた。ドラマ終盤にこのエピソードが取り上げられるとしたら、吉高由里子さんが花子を再び演じるかもしれない。

(1)企画展「大阪の恩人・五代友厚」大阪企業家ミュージアム 平成27年12月18日まで

 特別展示「大同生命の源流“加島屋と広岡浅子”」大同生命大阪本社2階メモリアルホール 平成28年3月末まで

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